【超熱血パズドラ部】第1492回:ブライダルガチャの結果は
2024-07-16 11:25
2012-10-01 20:16 投稿
この記事に関連するゲーム ゲーム詳細
パズル&ドラゴンズ
[関連記事]
※大塚角満の熱血パズドラ部 ~本日も斜め移動日和~ バックナンバー
※【第6報】単行本『熱血パズドラ部』 これが“覚醒プラン”だ!!
※【まとめ】『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』総合ページ
●魔法石に魅せられ、魔法石に堕つ(単行本裏話その3)
発売中の単行本『大塚角満の熱血パズドラ部』の制作が本格化し始めた7月中旬。俺の『パズドラ』のデータに妙なことが起こった。
“それ”を見たときの困惑と歓喜は、いまでも忘れられない。
しかし同時に、「これは絶対に、誰かの謀略だ!! 罠だ!!!」と強烈な疑心が生まれたのも紛れもない事実でありました。
いったい何が起こったのか? 当事者の俺も“いま見たモノ”が信じられず、目からニューッとふたつの目玉を飛び出させて、“その数字”をマジマジと再確認した。そして、15秒ほど瞬きもせずに画面を凝視し、角膜がカピカピに乾燥してしまったところでかすれ声を出す。
「……や、やっぱり何度見ても、魔法石が増えてる……!!!」
そう……! なんと、昨夜寝る前に『パズドラ』をプレイしていたときには9個しかなかった魔法石が、ナゼか一夜明けたら19個に“倍増”してしまったのだ!! 見間違えでも数え間違えでも、勘違いでもない。確実に倍増しやがった!! 俺は魔法石に関してだけは、全国140万のパズドラーの中でもベスト5に入れるくらいうるさいので、間違えることはありえない。俺が寝ているあいだに“何かが”起こったようだ。
当然、俺は狂喜乱舞した。と言うのもちょうどこのころ、ひと目惚れしてしまったパールヴァティーの抽選確率がアップするレアガチャイベントが実施中だったので、「増えた分をすべて、レアガチャに突っ込んでやるぜ!!!!」と思ったのだ。
ところが。
せっかく倍増したというのに、俺はなかなかこの魔法石を使う気になれなかった。なんとなく「後ろめたい」と思ってしまったのである。
こういうことって、たまにあるでしょう。
たとえば、給食のときに給仕係が間違えて自分の皿にだけ唐揚げを1個多く盛り着けたりとか、コンビニでお釣りをもらうとき、店員が間違えて1000円札のかわりに10000円札を渡してきたりとか(これは当然、店員に申告するけどな)。この、“ルールから逸脱した場所の幸運”ほど日本人を戸惑わせるものはなく、結果コレは間違いなく後ろめたさへと昇華を果たすのである。原因がわからないゆえの気持ち悪さは俺を束縛し、本来あった分の魔法石すら使うことができなくなる。
俺は考えた。なぜいきなり、魔法石が10個も増えてしまったのかを--。結果、つぎの4つの要因が浮かび上がった。
(1)俺の勘違い。もともと19個あった
(2)運営側のミスで10個配信された
(3)バグ
(4)誰かがバイバイン(ドラえもんの秘密道具)を引っ掛けた
このうち、(1)と(4)は選考から除外してもいいだろう。となると、核心候補は(2)or(3)になるわけだが、とくに(2)のほうは説得力が強い気がした。
というのも、この現象と時を同じくして『パズドラ』の100万ダウンロードキャンペーンが始まり、“毎日魔法石1個プレゼント”という企画がスタートしていたのだ。パズドラ運営チームがいかに優秀とは言え、そこはやはり人の子。ミスをすることもあるだろう。つまり俺のID宛に“魔法石1個”と入力するべきところで“魔法石10個”とケタをひとつ間違えたのではなかろうか。「100万人以上を相手にそんなアナログなことをしているとは思えない」と言われても困ります。
そして……。
ナゾの倍増から3日ほどが経ったころ、俺はダンジョンで手痛いミスを冒し、「あとちょっとでボスを倒せる!!」ってところでGAME OVERとなってしまった。コンティニューをすれば間違いなくクリアーできると思われたが、俺はしばらく前から「コンティニューで魔法石を消費するなんて愚の骨頂!」と思い、コレを完全に封印していた。
でもいまは、急に増えた魔法石が10個もある……。1個くらい使ってしまっても、何ら問題はないのではなかろうか……。
そして俺は、「今回だけ! ホントに今回だけだから!!」と独り言を言いながら、ついに虎の子の魔法石をコンティニューのために使ってしまう。後ろめたさは残ってはいたが、「仕方ない。今回ばっかりは仕方がない」と念仏を唱えて自分の所業を正当化したのであった。
ここから、俺の転落人生が始まる。
魔法石が増えた原因を『パズドラ』の攻略担当・ハイネ鳥居に聞いても「なんでそんなことが!? 配信ミスかなぁ……」と驚かれ、目黒には「山本プロデューサーからのプレゼントじゃないっすか?w」と笑われたことが俺の暴走に拍車をかける。いつしか「どうせバグか手違いで配信されたものだから使っちまえばいいやwww」と思うようになり、気付けば魔法石の数は元の9個に……。しかもレアガチャを回すことなく、すべてコンティニューやらスタミナ回復で消費してしまった。
たったの1日でw
ま、あぶく銭なんてこんなものだろう。
そんな8月のある日、俺と目黒は単行本の企画のからみもあって、T神、M神のふたりに会った。そこでのやり取りの一部が第58回“T神のモンスター診断”に載っているが、真の目的は“T神にヘラの倒しかたを訊く”というもので、かなり白熱した会合になったことを付け加えておく。
で。
ひと通りのマジメな話が終わり、いつの間にか話題は“互いのモンスター自慢”となった。しかし、ランクが100以上も上なT神やM神、さらにレアガチャを引きまくっている目黒に比肩するのは不可能に近く、俺はとたんにやさぐれる。レアガチャを回したくても、魔法石の数は10個前後をウロウロしているだけなので、過度の期待は禁物だろう。せめて、せめてあと10個くらい魔法石があれば……!! 俺はその思いを、そのまま口にした。
「もうちょっとまとめて魔法石が手に入ったらなぁ……」
これを聞いたT神、同じ無課金プレイヤーとして「ですよねぇ~^^;」と同調したあと、急に何かを思い出したかのように「あ!」と言い、続けて「大塚さん、アレがありますよ!」とのたまった。
アレ……ってのはなに? ねぇ、なんですかT神!! 顔の表情で話の続きを促す俺。これを受けてT神は、ちょっと早口でこんなことを言ったのだ。
「アレですよ! ログインボーナス!! プレイし始めて100日が経過すると、運営から魔法石が10個プレゼントされるんです!! 大塚さんも、ぼちぼちじゃないかなあ」
俺と目黒、ビックリして声を揃えた。「マジで!? そんな企画があったの!!?」。
俺は4月にプレイを始めたので、T神が言う通り、総プレイ日数はちょうど100日くらいになる。このタイミングで魔法石がいきなり10個も増えたりしたら、感激しすぎてうれションしちゃうかもしれないぞ。
「大塚さん、あとどれくらいで100日ですか?」
と目黒。俺はこの言葉に押されて、ちょっとコーフンしながら日数を数え始めた。ブログのバックナンバーを見れば、最初にプレイした日にちがわかる。それによると……プレイスタートは4月24日だ。いまが8月初旬だから、100日目は……。
……ってアレ? おかしいな。計算だと、100日目は7月中旬にあたるんだが……。俺、若干困惑した表情で目黒に言った。
「……なんか、単純に数えただけだと、とっくに100日経ってるみたいなんだけど……。これっていったいど……」
そこまでしゃべったところで、脳に回っていた血液がストンと腹のあたりに落ちてきたのがわかった。同時に、脂汗が額や首のあたりからにじみ出てきて、プルプルと指が震えだす。もともと弱い腸が、ショックのあまりギュルギュルと蠕動し始めたようだ。
何か言葉を発しようと思ったが、パクパクと唇が動くだけで息をすることすら困難である。それでも俺はどうにか声を絞り出し、気付いたことを目黒に伝えようとした。
「め、メグ……あ、あの魔法、石の、ヒミ……ツが、わかっ…………」
俺の異様な態度に目を見張って、目黒が怪訝そうな声を出した。
「どうしたんすか? 顔が真っ白ですけど。……魔法石のヒミツ?? いったい何を言っ」
目黒はプツリと、言葉を切った。そしてみるみるうちに口の端を吊り上げ、“爆笑大噴火5秒前”という表情に……。どうやらヤツも、“そのこと”に気付いたようだ。
……もう、おわかりだろう。俺と目黒は示し合わせたように口を開け、同時にまったく同じことを叫んだ。
「あの10個の魔法石、バグじゃなくてコレだったんだああああああああああ!!!!!!!」
そう……。突如現れた10個の魔法石は、バグでも山本さんからのプレゼントでも運営のミスでもなく、単純に100日ログインの報酬だったのである!!! そうと気付かずに俺は、「ミスだとしたら取り上げられるかもしれん」とコソ泥のような思考に陥り、「なくなる前に使っちまえ!!www」ってんで必要のないコンティニューやスタミナ回復ですべて消費しちまった…………!!!!!
「なんてこった……。あぶく銭だと思っていたのに、実際は正しい自分の報酬だったなんて……………!!!!!」
「間違えてお金が振り込まれてる! ワーイワーイ!」ってんでくだらないことに使ったら、それがまんまと生活費でその後の生活が困窮した……ってのに似ている気がする……。こんなことなら、レアガチャ回しとけばよかった……><
しばらく『パズドラ』から足が遠のいたほど、ショックな出来事でした……。
■書名:大塚角満の熱血パズドラ部
■発売:2012年9月20日
■価格:998円[税込]
■体裁:モノクロ272ページ
・Amazonでの予約はこちら (スマホで見る場合はこちら)
・ebtenでの予約はこちら
大塚角満(おおつか・かどまん)……週刊ファミ通、ファミ通コンテンツ企画部副編集長。編集業務のかたわら、執筆活動を精力的にこなしており、多数の連載記事を持つ。著書に、『モンスターハンター』シリーズのプレイ日記をまとめた『逆鱗日和』シリーズが9作、『ダークソウル』のプレイ日記をまとめた『折れてたまるか!』シリーズが2作品ある。現在、ファミ通.com上でブログ“大塚角満のゲームを読む”、“『ドラゴンズドグマ』で暮らす”、アメーバブログで“大塚角満のブログ”などを連載中 ※ゲームを“読む!”はこちら ※大塚角満のブログ (Ameba) |
[関連記事]
※大塚角満の熱血パズドラ部 ~本日も斜め移動日和~ バックナンバー
※【第6報】単行本『熱血パズドラ部』 これが“覚醒プラン”だ!!
※【まとめ】『パズル&ドラゴンズ(パズドラ)』総合ページ
対応機種 | iOS/Android |
---|---|
価格 | 無料(アプリ内課金あり) |
ジャンル | RPG/パズル |
---|---|
メーカー | ガンホー・オンライン・エンターテイメント |
公式サイト | https://pad.gungho.jp/ |
公式Twitter | https://twitter.com/pad_sexy |
配信日 | 配信中 |
コピーライト | (c) GungHo Online Entertainment, Inc. All Rights Reserved. |
この記事に関連した記事一覧
この記事と同じカテゴリの最新記事一覧